仕事をしていると、「もっと上を目指そう」「年収を上げよう」「キャリアアップしよう」という言葉をよく目にします。
もちろん、それを目標にすることは素晴らしいことだと思います。
高い役職を目指したい人もいるでしょうし、年収を上げたい人もいる。大きな会社で働きたい人もいる。
でも、私は40代になってから、必ずしも「ハイクラス」を目指さなくてもいいのではないかと思うようになりました。
これは、向上心がなくなったという話ではありません。
むしろ、自分がどんな働き方をしたいのか、どんな生活をしたいのかが、以前よりはっきりしてきたからです。
これまで、十分に仕事をしてきた
私はこれまで、長く正社員として働いてきました。
接客を中心とした仕事を15年ほど経験し、その後は事務職や秘書の仕事も経験しました。
現在は大手企業で役員秘書として働いています。
忙しい役員を担当したり、複数の部門に関わったり、責任のある仕事も経験してきました。
もちろん、仕事で成長することは楽しいです。
できなかったことができるようになるのも嬉しいし、誰かに頼ってもらえることにもやりがいを感じます。
でも、40代になった今は、「もっと上に行かなければ」という気持ちだけで仕事を選ぶ必要はないと思っています。
年収や肩書きだけが「成功」ではない
若い頃は、年収が上がったり、役職がついたり、より大きな会社に転職したりすることが、分かりやすい成長に見えていました。
でも、今は少し違います。
年収が高くても、毎日仕事のことで頭がいっぱいだったら?
責任が大きくても、家に帰ってから何もする気力が残らなかったら?
仕事で評価されても、自分が大切にしたい時間を持てなかったら?
それなら私は、必ずしも「成功している」とは思わないのです。
私にとっては、
仕事をして、きちんと収入を得る。
家に帰って、自炊をする。
犬と散歩をする。
夫婦でゆっくり過ごす。
ブログを書いたり、勉強したりする。
興味のある場所へ旅行する。
家を整えて、好きなものを楽しむ。
そういう時間も同じくらい大切です。

「必要な収入」と「欲しい収入」は違う
もちろん、お金は大切です。
先日の記事でも書いたように、私は40歳で派遣社員になり、年収が400万円ほどから300万円ほどに下がりました。

生活はできますが、貯蓄のペースは落ちました。
2年間働いてみて、自分にとってはもう少し収入があったほうが安心だと分かりました。
だから今は、正社員として働きたいと思っています。
希望する年収も350万円以上と決めています。
ただし、
「できるだけ年収を上げたい」
とは思っていません。
私にとって必要な収入があり、生活を安定させながら、仕事以外の時間も大切にできる。
そのくらいが、今の自分にはちょうどいいと思っています。

競争から降りることは、諦めることではない
「ハイクラス」という言葉を見ると、つい人と比べてしまうことがあります。
もっと年収が高い人。
もっと大きな会社にいる人。
管理職として活躍している人。
難しい仕事をしている人。
もちろん、そういう人たちは素晴らしいと思います。
でも、誰かの人生を見て、「自分もそこを目指さなければ」と思う必要はありません。
自分が欲しいものと、他人が欲しいものは違うからです。
私は今、競争から少し降りてもいいと思っています。
これは諦めではありません。
自分に必要なものと、必要ではないものを選別できるようになったということです。
40代になって「ちょうどいい」が分かってきた
若い頃は、自分がどこまでできるのか分かりませんでした。
だから、できるだけ多く経験して、できるだけ成長して、できるだけ上を目指してみるのも良いと思います。
でも、40代になると、これまでの経験から自分の得意不得意も分かってきます。
どんな環境なら心地よく働けるのか。
どのくらいの責任なら無理なく背負えるのか。
どのくらいの収入があれば安心して暮らせるのか。
仕事以外に何を大切にしたいのか。
少しずつ分かってきます。
だから私は今、「自分にとってのちょうどいい働き方」を探しています。
正社員で、ある程度の収入があって、昇給もあり、長く働ける。
仕事ではきちんと責任を持って働く。
でも、仕事だけが人生にならない。
そんな働き方です。
ちなみに私は20代から30代半ばまで営業職としてお客様の前に立つ仕事をしていました。実績も上げ、年収700万円、役職もつきました。その会社の中では早い出世でした。
しかし、たくさんの飲み会や人との繋がり、お客様や紹介いただく相手に合わせたスケジュール調整、同じ営業職の人たちとの競争など、長く続けるにはちょっと無理かもしれないと思ってきました。
その後はずっと事務系の仕事に就いています。
事務系正社員でも年収400万円稼げました。それに、不思議と年収700万円の時より貯蓄(資産)が増えました。
正直、営業の時代は出費も多かったです。スーツの買い替え、飲み会、疲れて自炊が減り外食が増え、ストレスで洋服や化粧品など買い物もたくさんしました。美容院・ネイルなどにもこまめにお金をかけました。
一方事務方になってからは、自炊メインになり、お金の勉強をする時間が増え、NISAを始めて資産を増やし、家の中をすっきり片づけて洋服は着る分だけ所有。ネイルは料理をするので嫌になってしまい辞めて、美容室は変わらず通っています。飲みにはほとんど行かず、たまに自宅で晩酌する程度。と、ガラッと生活が変わりました。
自分と向き合う時間が増えたからこそ、自分が本当に心地よいものを見極めることができたのかも知りません。また、私は現在役員秘書をしています。以前担当していた役員は、外に向けてエネルギーを使うタイプ。毎日会食をして、ネットワークを広げ、事業を広めていくリーダータイプでした。一方で私は中から整えて積み上げていくタイプだということに気付かされました。人のサポートをすることや、裏方として調整がうまくいくことに心地よさを感じます。
私にとってのちょうど良さは、こういった20代からの実体験のもと、40代にして自分自身でわかったのです。
おわりに
「ハイクラスを目指さない」というと、向上心がないように聞こえるかもしれません。
でも私にとっては、むしろ逆です。
これまでの経験を振り返って、自分が何を大切にしたいのかを考えた上で、自分の人生を自分で選ぶ。
そのために、必要なものと必要ではないものを決める。
それも一つのキャリア選択だと思っています。
年収が高いこと。
肩書きがあること。
大きな会社で働くこと。
それらが幸せにつながる人もいるでしょう。
私も、収入を増やすことや仕事で成長することを否定しているわけではありません。
ただ、40代になった今は、
「人から見てすごい仕事」よりも、「自分が納得して続けられる仕事」を選びたい。
そう思っています。
仕事も、家族との時間も、自分の時間も。
どれか一つを犠牲にするのではなく、自分にとってちょうどいいバランスを探していきたい。
それが、今の私の考える「豊かな働き方」です。



コメント