40歳のとき、私は初めて派遣社員になりました。それまではずっと正社員として働いてきたので、当時は「正社員になれなかった」という気持ちもありました。
年収は約400万円から約300万円へ。100万円ほど下がりました。それでも実際に暮らしてみると、生活に困ることはありませんでした。残業や会議が少なくなり、仕事と生活を切り分けやすくなったことで、むしろ心に余裕ができた部分もあります。
「派遣という働き方も、悪くないのかもしれない」そう思いながら2年間働きました。
それでも42歳になった今、私はもう一度、正社員として長く働く道を選びました。派遣が嫌だったからではありません。実際に派遣社員として働いたからこそ、自分がこれから仕事に何を求めたいのかが分かったからです。
この記事では、年収が100万円下がって生活がどう変わったのか、そして2年間の派遣生活を経て、なぜ再び正社員を選んだのかを書いてみます。
派遣社員になって収入はどう変わった?
私の場合、時給は1,680円。1日7.5時間勤務です。出勤日数にもよりますが、1か月の手取りはおおよそ24万円ほど。交通費約1万円を含んだ金額です。なお、住民税は普通徴収にしているため給与からは引かれず、年に一度まとめて支払っています。今年は約8万円でした。
派遣社員ならではの特徴もあります。それは、GW・お盆・年末年始など長期休暇のある月は給与が大きく減ることです。私の場合、そうした月は手取りが18万円程度になることもあります。通常月と比べると6万円ほどの差です。
さらに派遣社員にはボーナスがありません。有給休暇は取得できますが、私の場合は2年目で年間11日でした。こうした条件で働いた結果、年収はおおよそ300万円程度になりました。
年収100万円減って生活はどうなった?
派遣社員になる前の年収は約400万円でした。つまり、年収は100万円ほど下がったことになります。正直に言うと、生活は普通にできます。ただし、貯蓄のペースは確実に落ちました。
我が家は自炊中心の生活です。車はハイブリッドカーと軽自動車の2台所有。住宅ローンはありますが、それ以外のローンはありません。大きな無駄遣いもしていないため、生活に困ることはありませんでした。
ただ、今後の老後資金や将来設計を考えると、もう少し収入があると安心だな、というのが率直な感想です。
年収が下がって気づいたのは、「いくらで暮らしているか」の大切さ
年収が100万円下がっても生活できた理由のひとつは、自分たちが毎月どのくらいのお金で暮らしているのかを把握していたことだと思います。
我が家は自炊が中心で、住宅ローン以外に大きなローンはありません。派遣社員になって収入が減ってからも、毎月の生活費が収入を大きく上回ることはありませんでした。
もちろん、収入は多いほうが安心です。実際、年収が100万円下がったことで貯蓄のペースは落ちました。でもこの経験から、「いくら稼いでいるか」だけでなく、「自分はいくらあれば暮らせるのか」を知っておくことも大切なんだと実感しました。
毎月いくら必要なのか。もし自分や配偶者が仕事を辞めたら、貯蓄だけで何か月暮らせるのか。それが分かっていると、「今の仕事を絶対に辞められない」という不安も少し小さくなります。
働き方を選ぶためにも、まず自分の暮らしに必要なお金を知っておく。派遣社員になって収入が下がったことで、私はその大切さを改めて実感しました。
派遣を経験したから、もう一度正社員を選んだ
派遣社員として働いた2年間は、私にとって決して悪い時間ではありませんでした。仕事の範囲が比較的はっきりしていて、残業も少ない。仕事と生活を切り分けやすく、心に余裕を持って働くことができました。家庭の事情や、仕事以外に大切にしたいことがある人にとって、派遣という働き方はとても良い選択肢だと思います。
一方で、2年間実際に働いたからこそ、私はもう少し長い目で仕事をしたいのだと気づきました。
毎年少しずつでも昇給していくこと。経験を積み重ねながら、できる仕事を増やしていくこと。その組織の一員として、長く仕事に関わっていくこと。そして、50代、60代まで安心して働ける場所をつくること。42歳になった今の私は、そういう働き方をしたいと思うようになりました。
だから今回、私はもう一度正社員を目指すことにしました。
40歳のときは、「正社員になれなかったから派遣社員になった」という感覚がありました。でも42歳の今は違います。派遣と正社員、両方を経験したうえで、自分で正社員という働き方を選びました。この違いは、私の中ではとても大きなものです。これは派遣社員を経験したからこそ見えてきた答えです。

おわりに
派遣社員になった当初は、「正社員になれなかった」という気持ちもありました。ですが今振り返ると、この2年間は決して遠回りではありませんでした。実際に派遣社員として働き、収入や生活の変化を経験したことで、自分にとって本当に大切な働き方が見えてきたからです。
働き方に正解はありません。大切なのは、世間の基準ではなく、自分自身がどんな暮らしをしたいのかを知ることだと思います。派遣社員として過ごした2年間と、42歳になった今の選択が、これから働き方を考える誰かの参考になれば嬉しいです。



コメント