仕事をしていると、
「なんで毎回こうするんだろう?」
「もっと簡単にできないのかな?」
「これ、一度仕組みを変えたら楽になるんじゃない?」
そんなことが気になってしまう人はいませんか?私は派遣社員として2年間働く中で、まさにそんな自分の性質に気づきました。
もちろん、派遣社員として働くなら、言われたことだけを正確にやることは大切です。むしろ、派遣社員としてはそれが一番合理的なのかもしれません。
社員が決めたことだけをきちんとやる。組織の仕組みをつくるのは社員の仕事。必要以上に口を出さず、与えられた仕事をきちんとこなす。私の周りにいた派遣社員の人たちは、そういう線引きをして働いていました。それは決して悪いことではありません。むしろ、派遣社員としてはとても正しい働き方だと思います。
私は「これ、毎回やる必要ある?」が気になってしまう
私は、仕事をしているとどうしても気になることがありました。
- これ、毎回やる必要あるのかな?
- 仕組みを変えたら、もっと楽になるんじゃない?
- この作業、誰かが毎回頑張るのではなく、最初からやらなくて済むようにできないかな?
そんなことを考えてしまうのです。
別に評価されたいわけではありません。「私が改善しました」とアピールしたいわけでもありません。単純に、仕組みを整えたほうが全員が楽になるからです。
- 時間も短縮できる
- 無駄な作業も減る
- ストレスも減る
- そして何より自分が楽になる
ただ、それだけでした。

毎回、椅子を運んでいることが気になった
その象徴的な出来事が、ある定例会議の椅子問題でした。その会議では、いつも椅子が足りませんでした。会議が始まる前になると、派遣社員が隣の部屋から重い椅子を何脚も運んできます。それを会議開始の時間後に毎回やるので、当然、会議の準備にも時間がかかります。
私はそれを見ながら、「これ、毎回やるの?」と思っていました。でも、周りの人にとっては、それがいつもの光景です。「椅子が足りないから持ってくる」それだけのこと。社員もイライラはしているものの、しかたないし面倒くさい、という感じです。
でも私は、どうしても気になってしまいました。
原因を探してみたら、椅子がないわけではなかった
改めて会議室をよく見てみました。予備の椅子が隣の会議室に集中していることに気づきました。つまり、椅子が足りないのではなく、椅子の配置が悪かっただけです。
それなら、毎回重い椅子を運ぶ必要はありません。予備の椅子を適切な場所に戻して、さらに会議室のレイアウトも変えました。
後ろにあった長机は壁につける。その前に椅子を並べる。派遣社員も含め、最初から全員が座れる配置にする。そして、会議の開始5分前くらいに行って簡単に設営すればいい。会議が終わったあとの椅子の片付けは、最後まで残っている社員にお願いする。
これだけで、毎回発生していた「椅子を探して、運んで、並べる」という作業がなくなりました。大きな改革ではありません。でも、一度仕組みを整えてしまえば、その後は毎回みんなが楽になります。
私は、こういうことが好きなんだと思います。というか、良い方法があるのに何も変えようとしないことが苦手なんだと思います。

マニュアルも、できる範囲で整えた
同じように、仕事をしていて「ここはマニュアルがあったほうがいいな」と思うところは、できる範囲で整えました。もちろん、勝手に組織のルールを変えたわけではありません。社員に相談して、問題がない範囲で整える。自分の権限を越えそうなことは、社員に判断してもらう。そして、他の派遣社員に自分のやり方を押しつけることもしませんでした。
ここは、2年間働く中でかなり学んだところです。「改善したい」と思っても、何でも自分の判断で変えていいわけではありません。派遣社員という立場もあります。組織には組織の事情があります。
だからこそ、どこまでなら自分がやっていいのか。その匙加減を覚えることが大切でした。
派遣社員としては、少し扱いにくかったかもしれない
正直に言えば、私は派遣社員としては少し扱いにくかったのかもしれません。言われたことだけをやっていればいいのに、「これ、こうしたほうがいいんじゃないかな?」と考えてしまう。
でも、2年間働いて分かったのは、私は「勝手に仕切りたい人」ではなかったということです。
自分の考えを周りに押しつけたいわけでもない。評価されたいわけでもない。目立ちたいわけでもない。むしろ、私はできるだけ静かにやっていました。必要なことだけ社員に相談して、可能な範囲で整える。そして、何事もなかったかのように、その仕組みに乗っかってもらう。
そんな働き方をしていました。
「静かに整える」という働き方
振り返ってみると、これが自分には合っていたのだと思います。
「私が改善しました!」とアピールするのではなく、気づいたところを、誰にも大げさに言わず、少しずつ整えていく。仕組みができてしまえば、あとは誰がやってもいい。私がいなくなっても、そのやり方が残ればいいし、もっと良い方法があれば変えていけばいい。むしろ、そのほうが嬉しい。
そんな考え方でした。
実際、社員の方からも少しずつ信頼してもらえるようになりました。自分から評価を取りにいったわけではありません。
ただ、「この人なら任せても大丈夫」と思ってもらえるように、目の前の仕事をきちんとやりながら、必要なところだけ整えていった。それが結果的によかったのだと思います。
2年間働いて、自分がどんな仕事をしたいのか分かった
派遣社員として働いた2年間は、仕事そのものだけではなく、自分がどんなふうに仕事をしたい人なのかを知る時間でもありました。
私は、ただ決められた仕事をこなすだけではなく
- もっと楽にできないかな
- 無駄を減らせないかな
- 一度仕組みを作れば、みんなが楽になるんじゃないかな
と考えることが好きなんだと思います。そして、それを誰かに認めてもらいたいわけでもない。自分が目立ちたいわけでもない。仕組みが整って、みんなの時間やストレスが少し減れば、それでいい。それが、自分にとっての仕事の面白さなのだと分かりました。
派遣社員として働いた2年間。もしかすると私は、派遣社員としては少し「やりすぎ」だったのかもしれません。でも、やりすぎないための線引きも覚えました。
- 社員に報告・相談すること
- 自分の立場をわきまえること
- 人に押し付けないこと
- 必要以上にアピールしないこと
私はただ整うだけで気持ちいいんです。
そんなことも含めて、2年間で身についたものは、きっと次の仕事にも持っていける。今になって振り返ると、この2年間は、単に「派遣社員として働いた2年間」ではなかったのだと思います。
自分がどんな仕事をすると楽しいのか。それに気づけた2年間でした。

あなたの仕事の中の「なんで?」に、自分の得意が隠れているかもしれない
もしあなたが今の仕事で
- なんで毎回こんなことをしているんだろう?
- もっと簡単にできないのかな?
- これ、一度仕組みを変えたら楽になるんじゃない?
と思うことがあるなら、それは単なる不満ではないのかもしれません。もしかすると、そこに自分が得意なことが隠れている可能性があります。
仕事の得意・不得意というと、「Excelが得意」「人と話すのが得意」「計算が速い」といった分かりやすいものを想像しがちです。
でも、私の場合は少し違いました。私は、仕事の中にある「無駄」や「やりにくさ」に気づきやすく、それを「どうしたらもっと楽になるだろう?」と考えることが好きだったのです。しかも、必ずしも大きな改革をする必要はありません。(改革することが目的でもないので)
- 毎回運んでいた椅子を、運ばなくてもいい配置にする
- 誰かが頑張らないと回らない仕事なら、最初から誰でもできる仕組みにする(もちろん内容によりますが)
- 何度も同じことを聞かれるなら、マニュアルを作る
そんな小さな改善でも、積み重なれば、働く人の時間やストレスを減らすことができます。ただし、気づいたことを何でも変えればいいわけでもありません。
- 自分の立場や権限を考える
- 人に自分のやり方を押しつけない
- そして、「本当に整えたほうがいいことなのか」を一度考える
- 必要に応じて周りに相談する
そんな匙加減も大切です。
もしあなたが今の仕事にモヤモヤすることがあるなら、「自分は何が嫌なんだろう?」だけではなく、「自分は仕事の中で、何を見るとつい整えたくなるんだろう?」と考えてみるのも面白いと思います。そこには、自分では当たり前すぎて気づいていない、仕事の得意分野が隠れているかもしれません。



コメント